私の釣魚大全 [BOOKS]
「私の釣魚大全」開高 健著 文芸春秋
自分的には読み返し系文庫の中の1冊。
数年ぶりに、ふたたび読んでいる訳です。
開高大先生の作品ですから、
何度読んでも、その度に新たな発見、驚き、感心、深長、臨場、云々かんぬん…と
感じ、学ぶことが多いんですよね。めちゃめちゃ懐が深いです。
開高大先生といえば、とりあえず「オーパ!」が王道かもですが、
この釣旅系の前身モノ短編集です。
この後、地球規模的ろまん全開系釣旅書籍「フィッシュ・オン」、「オーパ!」、
「もっと遠く」諸々へとスケールもアップして続いて行く訳です。
写真構成等は無しの基本文章だけの内容ではあるけれど、
バイエルンやメコン河といった海外釣旅体験に加え、興味深いのは国内篇が多く、
釧路湿原のイトウ、タナゴや、ワカサギ、カジカといったご当地系釣学、業師達の考察から、
井伏鱒二との釣行といった、こってり濃厚、濃密な内容となっております。
時代背景が高度成長期というのもあり、
当時を想像しながら読むと尚更深いと感じますね。
自分的にはここから学ぶべき事は、何時になっても相当多い訳です。
タグ:開高健
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