出口のない海 [BOOKS]
『出口のない海』 横山秀夫著 講談社文庫
ちょっと前に読んでみた文庫本。
夏の時期になると本屋では平置きしているのも多くなり
ついつい気になってしまう戦争モノ…
で、この『出口のない海』です。
第2次大戦末期、回天(カイテン)なる空前絶後、
筆舌に尽くし難い兵器が秘密裏に開発された必殺の特攻兵器「人間魚雷 回天」。
「人間魚雷」ですよ…この時代では、あり得なさ過ぎて、
まったくもって想像することさえ出来ません。
主人公である大学生、並木青年は学徒出陣し、時代の理不尽さをも感じながら、
最終的には、その「人間魚雷 回天」に乗り込むこととなる。かなり割愛ですが…
死と直面し、どんどん追い込まれて行く緊張感、痛烈、極限、
絶望感、焦燥感、矛盾、理不尽さ…心の葛藤…
著者の筆力、鋭力もあり、
『自分ならどうする!?』という事を、これでもかと痛烈に考えさせられる訳です。
で、最後はどうなんのよ!?は、是非に読んでみる事をおすすめいたします。
ページ数もそんなに多くもなく、
読み易いのもあり、1日程あれば読み切れるかと思います。
おすすめ度 ★★★★★
この本とともに、
自分的には『永遠のゼロ』も強くお薦めしたいですね。
カイテン・・・本当にあったんですよね?
あのスクリューベイトの名前見た時に思わず人間魚雷を想像して、何とかならんのかと苦笑しました。
by someking (2012-08-23 22:58)
>someking様
山口県周南市に回天記念館があるんですよね。
カイテン、恐ろしいことですがあったのは事実かと…。
戦没者もおりますし…
ただ、米国史実においては回天なる兵器で沈没した
船舶は無いという発表みたいですし…
歴史では何が真実かむずかしいですよねー。
決して繰り返してはいけない!ことを切に望うしかないです。
にしても、スクリューベイトのネーミング!
よくやるよなぁと、自分もおったまげました!(苦笑
by bassgill (2012-08-24 15:32)