ベトナム戦記 [BOOKS]
ベトナム戦記 開高健
先日、何年ぶりかにオーパを読み返して、
その開高節を自分に注入し、元気いただいたんで
なぜか未読であった『ベトナム戦記』をゲットンしてみました。
何故に今頃?という感じもしますが、これはタイミングってやつなんでしょう。
で、
あっというまに、読破してしまったんですが、やはりかなり濃厚な読み応え。
凄くて、深いですよ。
開高大先生が30代半ばの頃、ベトナム戦争へ現地にプレスとして訪れ
100日あまりの強烈なる経験・体感した濃厚なる、従軍記、ルポタージュです。
歴史的背景に関して、自分的には、ほとほと無知と言っていいので、
あまりの衝撃・濃厚さにどんな説明でも言葉足らずになってしまいますが、
混沌、混乱、矛盾、腐敗、貧困、搾取、悲惨、戦慄、殺戮、無力、鮮烈、悪夢、
苦悩、怠惰、無常、混乱、痛烈、絶望、熱中、不快、緊張、緊迫、死生、減退、
苦痛、怨念、反逆、壊滅、裏切…うんぬんかんぬん…
これらの言葉をすべてごった煮にして、ねっとりドロドロになったような感じっていうか…
『ベトコン少年、暁に死す』の項
早朝の広場で、ベトコンの少年が銃殺される場面を見たとき、
「私のなかの何かが粉砕された」
極限状態で『何が正義なのか!』をただひたすらに葛藤する、
開高健大先生の『開高節』がそこにはあります。
40年以上前の作品でありながら、これからも決して色褪せない
男なら読むべし!的作品かと思いますね。
やっぱ、開高大先生は偉大ですな…。
この体験から生まれた
『輝ける闇』『夏の闇』をこれから読まないとです…
なんで、今まで読んでなかったんだろ…(汗
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