聖母の深き淵 [BOOKS]
聖母(マドンナ)の深き淵
柴田よしき著 角川文庫
自分的には、電車の中での活字ってほぼマストな訳です。
月末25日から3日間ほどはバサーなんですけどね。
それ以外は、大体文庫本が欠かせなかったりするわけです。
で、このタイトル。
警察小説というジャンルらしいです。
無知な自分は、そういうジャンルがあるとは知りませんでしたが
前回、「激流」を読んで気になった小説家の方でしたので、これを読んでみました。
女性警察官「RIKO」シリーズの第2弾。
これだけでも、完結しているということで読んでみた訳です。
恥ずかしい話しではあるんですが、
作者でもある柴田よしき氏が女性ということは、後から知ったのですが、
内容自体は結構ハードで、かなりねっとりしながらも緻密に構築されてるサスペンスもので
非常に引き込まれる内容でした。
サスペンスものでもあるけど、ディープな恋愛も根底にあるのでなかなか深いです。
警察官であり、母でもあり、女でもある主人公「緑子」の視点/感性が複雑で深く、
それでいて柔らかいのとは対極に、
誘拐事件、警察、犯罪、暴力、惨殺、愛憎、権力、ヤクザといったこれでもか!
というくらいハードなネタがオンパレードなストーリーが背景にあるので、
このコントラスト凄いぞ!という感じでどんどん読めちゃうんですよね。
伏線の張りかたも、緻密に計算されてますしね。
ストーリーのサブキャラでもある、麻生と、山内というのも強烈ですし…
強烈だねぇ、と思ってたら、
やっぱりこのキャラでシリーズ展開されてるみたいですから…
自分的には、やや??という部分もありましたが、
スピード感もあって、さくっと読むにはおすすめかと思いますね。
さくっと読めますが読後感は割とこってりとヘビーですよ。
自分的には好きですが…
このシリーズの1作目「RIKO」もさくっと読んでしまいました。
次は、『聖なる黒夜』ですねん。
主観的おすすめ度
★★★★☆
タグ:柴田よしき
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